国家資格であるキャリアコンサルタント資格を取った方の中には、「もっとスキルアップをしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
実際の相談場面の中で使える「より実践的なカウンセリング技法」を身に着けたいと考えている方には、キャリアコンサルティング技能士2級の取得がおすすめです。
技能士2級では国家資格キャリアコンサルタント以上に「実際の相談ケース」に即した実技スキルが問われます。そのため、学習の際には対策講座を利用するのがおすすめです。
本記事でおすすめの対策講座を紹介していくので、スキルアップしたい方や自分のキャリアコンサルティングを見直したい方は、自分に合っている対策講座を確認して申し込みましょう!
キャリアコンサルティング技能士とは
キャリアコンサルティング技能士とは、キャリアコンサルタントが国家資格化された2016年より歴史が古く、2006年に技能検定職種に追加された試験です。
キャリアコンサルティングに関する知識や技能を測る検定で、キャリアコンサルタント試験と同様に学科試験(筆記試験)と実技試験(論述試験・面接試験)で構成されています。
キャリアコンサルティング技能士2級に求められるレベル
キャリアコンサルティング技能士に求められるレベルは国家資格キャリアコンサルタントと比較して、それぞれ以下のように定義されています。
資格・技能検定 | レベル基準 |
---|---|
キャリアコンサルティング技能士1級 | 指導者レベル |
キャリアコンサルティング技能士2級 | 熟練レベル |
キャリアコンサルタント国家資格 | 標準レベル |
「熟練レベル」と定義されているキャリアコンサルティング技能士2級は、個人との相談において適切な関係構築を行い相談者の問題や課題を把握することはもちろん、相談者に気づきや変化が起こせる具体的展開力が求められます。
キャリアコンサルティング技能士2級の難易度
結論からお伝えすると、キャリアコンサルティング技能士2級の合格難易度は非常に高く、合格率は基本的に20%前後を推移しています。
キャリアコンサルティング技能士では「実務経験年数」が受験要件としてあるので、実務未経験の方は受験できないにも関わらず合格率が低いことから、合格難易度の高い試験であることが分かります。
最新の合格率は20%以下
第26回・27回キャリアコンサルティング技能検定の合格率は以下の通りとなっています。
試験回 | 学科試験合格率 | 実技試験合格率 |
---|---|---|
第26回 | 57.37% | 19.73% |
第27回 | 66.77% | 19.01% |
第28回 | 57.40% | 17.63% |
第29回 | 68.87% | 15.36% |
第30回 | 58.18% | 17.72% |
これを見ると学科試験合格は比較的容易ですが、「実技試験」の難易度が高いことが分かります。
実技試験の合格率は直近の試験では20%を下回っており、非常に合格難易度の高い試験であることが分かります。
難易度が高いのは実技試験
実技試験の中でも面接試験の難易度は高く、「相談者の主訴を理解」したうえで具体的な「目標の設定」を行い、相談者の認知や行動に変化が起きるところまで求められています。
そのため、試験時間も国家試験よりも長く、キャリアコンサルタント試験では20分(ロールプレイ15分/口頭試問5分)だった試験時間が、技能士2級では30分(ロールプレイ20分、口頭試問10分)となっています。
実技面接試験の評価区分
以下は試験機関である「特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会」で公開されているキャリアコンサルティング技能士2級の評価区分となります。
検定合格のためには、下記の評価区分ごとに満点の60%以上の得点が必要となるため、どれか一つでも合格点を下回ると不合格となります。
基本的態度
キャリアコンサルタントとして自分をありのままに受容し、言語・非言語で表現し、
多くの場合、一致していること。また、必要に応じて相談者の個別問題に応じた支援(助言・
情報提供等)を適切に行うことができること。関係構築力
キャリアコンサルタントとして、相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な
態度を維持しつつ、様々なカウンセリングの理論とスキルを用いて、相談者との人格的相互関
係の中で相談者が自分に気づき、成長するような相談を安定的に進めることができること。問題把握力
相談者が表現した内容から、相談者が相談したいことを把握し理解するとともに、
相談者が訴えている以外の相談者の問題を把握しており、推論の根拠も説明できること。具体的展開力
引用:キャリアコンサルティング協議会「キャリアコンサルティング技能検定 受験概要」
相談者との関係性を意識しながら面談を進め、相談者の訴えを理解した上で適切
な目標を設定し、キャリアコンサルタントとしての対応を適切に選択し、対応できることで、
相談者に気づき、変化(問題に対する認知の変化、自分または重要な他者に対する認知の変化、自己の表面的な表現から内面表現への変化、具体的行動や意欲の変化など)が起こること。
これを見ると「具体的展開力」のみハードルが高く感じるかもしれませんが、実際の相談場面と同様に「解決策の提示を含む具体的な展開」は「基本的態度」「関係構築」「問題把握」がしっかりと出来ている前提で行うものとなります。
そのため、4つの評価項目すべてで高い基準で行う必要があります。
キャリアコンサルティング技能士2級のおすすめ対策講座
ここまでキャリアコンサルティング技能士2級の概要と合格難易度について解説してきました。
繰り返しになりますが、キャリアコンサルティング技能士2級は実技試験の難易度が高い試験です。そのため、独学で合格することが非常に困難な検定となっています。
本気でスキルアップをして2級技能sの検定合格を目指したい方であれば、ロープレの練習をしつつ、体系的にカウンセリング技能をブラッシュアップできる対策講座に申し込むことをオススメします。
本記事ではキャリアコンサルティング技能士2級受験に有効な対策講座を紹介していきますので、是非ご確認ください。
キャリコン.シーオー
キャリコン.シーオーはキャリアコンサルタントのキャリアを支援する事業を行っています。
国家資格キャリアコンサルタントの「合格講座」「更新講習」だけでなく、キャリアコンサルタントとして活躍するための「職業紹介(人材紹介)」等を行っており、キャリアコンサルタントに長く深く寄り添う事業を行っています。
事業のひとつとして「2級技能検定の対策講座」も実施しており、キャリアコンサルティング技能士へステップアップをしたい方にオススメです。
キャリコン.シーオーの対策講座
キャリコン.シーオーのキャリアコンサルティング技能士2級の対策講座は、大きく分けて以下の3つが用意されています。
- ロールプレイ勉強会(実技面接試験対策)
- キャリアコンサルティング技能士2級論述対策コース(実技論述対策)
- キャリアコンサルティン技能士2級学科模擬試験(学科試験対策)
順番に解説していきます。
ロールプレイ勉強会
キャリコン.シーオーではロールプレイ勉強会を開催しており、定員20名の参加者で「キャリアコンサルタント役」「相談者役」「オブザーバー」に分かれてロープレ練習を行います。
ZOOMを使用したオンライン受講形式で、1時間半のロープレ練習の後は30分のお茶会の時間が設けられていて講師への質問や参加者同士の交流が可能です。
参加されるのは合格を目指す方だけでなく有資格者の方もいるため、「技能士に挑戦するかは分からないがスキルアップしたい」という方にもおすすめです。
対応資格:キャリアコンサルタント・キャリアコンサルティング技能士2級
キャリアコンサルティング技能士2級論述対策コース
キャリコン.シーオーの2級論述試験対策は、実際の過去問に挑戦したうえで講師から記述式についての解説を受けられるコースになっています。
また、直近3回分の過去問と解答例や、過去の出題傾向を踏まえた模擬問題&解答例ももらえるため、試験対策が難しい論述試験もしっかりと準備することが可能です。
キャリアコンサルティン技能士2級学科模擬試験
学科試験の対策として「模擬試験」を受けることが可能で、試験終了後はワンポイント解説を受けることが出来ます。
キャリアコンサルティング技能士2級の学科試験は、国家資格に合格した方であれば決して難しいものではありませんが、最後の仕上げに模擬試験を利用して少しでも得点をアップして本番に臨みましょう!
YOUTUBEチャンネルに動画多数アリ!
キャリコン.シーオーでは無料で視聴可能のYOUTUBEチャンネルを開設しており、キャリアコンサルタント試験・キャリアコンサルティング技能検定についての解説を動画で見ることが可能です。
試験のコツや実際のロープレ動画等が公開されており、無料とは思えない質と量となっています。
「対策講座に申し込む前に雰囲気を知りたい」という方にもおすすめですので、是非ご確認ください。
おすすめ対策本
YOUTUBEチャンネル内でも大活躍の「津田裕子さん」のキャリアコンサルティング技能士2級対策の書籍が2022年12月30日に発売予定です!
「対策講座は興味あるけど時間とるのが難しい」「独学で挑戦したい」という方にはオススメの書籍となりますので、独学派の方は特に必見です。
特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会(CCA)
キャリアカウンセリング協会は2003年設立以来、「働く人一人一人がそれぞれの人生のステージで、より自分らしい生き方と働き方を選択し、その能力を発揮できる社会の実現に寄与すること」を理念として活動している協会です。
理念を実現するため、キャリアカウンセリングの普及と質の高いキャリアコンサルタントの育成をテーマに活動しています。
そのため、キャリア家運セリンg協会では技能検定2級の対策講座だけではなく、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習(GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム)や更新講習なども実施しています。
論述&面接試験直前トレーニング
キャリアカウンセリング協会の技能検定2級対策講座の特徴は「実技試験に特化」した講座です。
論述試験と実技面接試験(ロープレ試験)の対策8時間を1日で実施するのが特徴で、試験直前のタイミングで効率よく学習することが可能です。
ZOOMを使用したオンライン受講だけではなく、通学で開講するクラスもあるので東京近郊の方には必見です。
LEC東京リーガルマインド
LEC東京リーガルマインドはキャリアコンサルタント養成講座も実施している大手社会人スクールです。
多くのキャリアコンサルタントを要請してきた実績を生かして技能検定の対策講座も実施しており、すべての科目対策を網羅できる「スピードマスターコース」や論述対策のみ・学科試験対策のみなどの申し込み方法も可能となっています。
独学派の方であれば試験対策書籍の販売も行っておりますので、ぜひそちらもご確認ください。
日本マンパワー
日本マンパワーは言わずと知れたキャリアコンサルタント養成講座を運営している企業で、キャリアコンサルティング技能検定2級の対策講座も実施しています。
全コースオンライン開催となっており、日本マンパワーでキャリアコンサルタント養成講座を受講した方であれば割引もあるのでおすすめです。
面接試験のポイント解説やロープレが出来る「基本コース」のほか、「論述コース」「強化コース」等、自分自身のレベルに合わせて受講コースを選択することが可能です。
モチベーションジャパン
モチベーションジャパンは「人と企業の可能性を信じて、それを支援するため」に設立された企業です。
キャリアコンサルティング技能検定2級の対策講座だけではなく、1級技能検定の対策講座や国家資格キャリアコンサルタントの更新講習も行っています。
最大4名の少人数制
モチベーションジャパンの2級技能検定の対策講座は最大4名(コースによっては6名の場合も有り)の少人数制で、充実した内容になっていることが特徴です。
また、実技面接試験の対策ロープレの際は相談者役を受講生同士が順番に行うのが一般的ですが、モチベーションジャパンでは1級キャリアコンサルティング技能士が相談者役を行います。
そのため、一人ひとりの課題に合わせて的確に練習を行うことが可能になっています。
「少人数で質の高い検定対策を行いたい!」と考えている方には特におすすめの講座になっているので、興味がある方は下記から詳細をご確認ください。
キャリアコンサルティング技能士は独学で合格可能か
ここまでキャリアコンサルティング技能士2級のおすすめ対策講座についてご紹介してきましたが、国家資格キャリアコンサルタントと違い、対策講座の受講は受験資格に含まれているわけではありません。実務経験さえあれば、独学で受験することも可能です。
それでは、キャリアコンサルティング技能士2級は独学でも合格可能な資格なのでしょうか。
私の考えをお伝えすると、「不可能ではないが非常に困難」だと考えています。独学合格が困難な理由について解説していきます。
独学の合格が難しい理由
キャリアコンサルティング技能士2級は前述したとおり非常に難易度の高い検定試験となっています。
それも、学科試験ではなく「論述試験」「面接試験」から構成されている「実技試験」の合格率が非常に低く、自t向け意見が3年以上ある人でないと受験できないにもかかわらず、合格率は20%弱程度となっています。
「論述試験」と「面接試験」は過去の試験問題やケース例は試験機関で確認ができるものの、模範解答などは公開されておらず、独学だと自分の論述の解答やキャリアコンサルティングのどこに問題があるか分かりません。
そのため、より高いレベルのキャリアコンサルタントが講師としてアドバイスしてくれる対策講座は、キャリアコンサルティング技能検定合格のための鉄板の方法といえます。
また、自身のキャリアコンサルティングを1段階ステップアップさせるという意味でも、対策講座でしっかりと学ぶのがおすすめです。
キャリアコンサルティング技能士のおすすめ対策講座まとめ
本記事ではキャリアコンサルティング技能士2級の対策講座についてご紹介させていただきました。
技能検定は実技試験の合格率が低く、独学が難しい検定となっています。
技能検定合格を目指している方は、キャリアコンサルタントとしてのレベルを引き上げるためにも、対策講座で学ぶことを検討してみてくださいね!